Archive for the 'お知らせ' Category

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「散歩の達人」3月号

「散歩の達人」という雑誌の、今月21日に刊行された号に4ページほど書いた。

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なにせ、地元の特集だし、ハケをとりあげるというから、ほかの仕事を中断しても断るわけにはいかない。ただ、できてみると、まず最初のページで見落としがあった。

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マップの右上に「姿見の池」とあるけれど、それは「日立中央研究所の大池」としなければならなかったもの。姿見の池はもっと西側。

また、段丘の模式図もつくってもらったけれど、その訂正が十分ではなく、せっかく図をつくるのだから、後でも使えるようなちゃんとしたものにしておけばよかったなと、いろいろ後悔点は残る。ただし、これを契機にあちこちの「東京のガケ」と「ハケ」の現況をつたえることはできる。
都内に残された「宝石」のような、青柳ガケ線下の「ママ下湧水」や「城山公園」下の湧水の流れも、今や安泰とは言えない状況になっているのだから。

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ベアテさん

ベアテ・ゴードンさんが、12月30日に亡くなった。
いま日本の「政界」で、「憲法」が岐路に立たされているような観があるが、彼女が、65年つづく「戦後の日本」に大きな貢献をしたことは、消えることのない事実である。
そのことに、あらためて感謝し、ご冥福をお祈りする。

多言は無用であろう。
ニュースは下記のサイトを参照されたい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130101-00000003-asahi-soci

また、ベアテさんがいかなる人物であったかは、次のサイトが詳細に語っている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%A2%E3%83%86%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%B3

私は、以前の会社で編集長をしていたときに、下の本のタイトルを考案しただけであった。
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それでも、ベアテさんとご主人やお子さん夫婦が来日した時も親しくさせていただいたし、日本でたびたび講演なさった時も何度かお邪魔したことがある。
いつ接しても、彼女の人間的な温かさに触れて、穏やかな気持ちになれたものだ。

扇ナントカという宝塚出身のタレント政治家が、参議院議長だったときだったか、ベアテさんに、「あなたのおかげで日本の女性は、美徳を失ったのではないかという意見もあるが・・・」と質問にもならない愚問を発したとき、ベアテさんはにっこり笑って、「でも、別の憲法だったら、あなたもこうしてはいられなかったかもしれませんね」と返事したと(詳細は忘れたが)いうエピソードを直接聞いたおぼえがある。

いま、わたしたちができることがあるとすれば、「ベアテ基金」のようなものを設立することだろう。
それが、「今の世にある」、わたしたちの、精一杯の「自己表示」なのだ。

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新聞紹介

拙著『江戸の崖 東京の崖』刊行後3ヶ月を過ぎた。
『日経新聞』や『東京新聞』での紹介はあったが、本格的な書評はまだ出現していない。

一昨日、仙台地方の友人から、日曜日(2012年12月10日)の『河北新報』で紹介記事が出ていたと知らせてきた。
「東北の本棚」のコーナーだという。
東京のことを書いたのに、「東北の本棚」とはこれいかにとは思ったものの、取り上げてくれたのはありがたい。
著者が仙台出身ということで、文化部の記者が着目したようだ。
記事は手際よくまとめてある。
河北新報のサイト(ブックレビュー)にも掲載されている。
http://flat.kahoku.co.jp/u/bookreview/7GydCSPtnF04vhpHUZQL

しかしやはり、本書をじっくり読み込んで評価してくださる、記名入りのの書評が待たれる。
何度も繰り返すが、拙著の精髄は、最近流行の、マニアックな「地形景観カタログ」にあるのではない。

オープニング・ページに、「フクシマの地霊に」(To The Genius Loci of Fukushima, A Happy Island)と献辞を置いたのは伊達ではない。

東京の、そして日本列島の「現、存在自体」が、「崖」だと言っているのだ。

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12月2日・講演会

先週土曜日の11月24日は、古巣の早稲田奉仕園で、午前10時から昼食をはさんで午後3時半過ぎまで、
OB・OGを中心とした小さな講演会(「崖と坂の原風景」)とウォーク・ツアーをおこないましたが、
遠路南アルプス市からもご参加の方がいらっしゃったのは恐縮でした。
ウォーク・ツアーは、早稲田周辺と神楽坂から飯田橋、そして駿河台から神保町まで、約15000歩。
傘寿を過ぎた方も完歩され、快晴とはいえないものの天候もおちついていて、まずますの結果でした。

来月、といっても4日後の12月2日日曜日には、文京区民センターでまた講演と、「坂巡り」。
こんどは「坂学会」の「平成24年 坂まつり」の催しで、13時開始。
講演は「文京区民センター」で、13時から14時半までの予定。
こちらは60人の会場ですから、より多くの方々にご参加いただけます。
詳しくは
「坂学会」http://www.sakagakkai.org/ 
ないし
http://www.sakagakkai.org/seminar/leafleHa24.pdf
をご参照ください。

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新刊2点

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鈴木ツヤ著
『私の精神科看護録』 
●精神科看護の原点を求めて―元松沢病院看護婦長の記録
Collegio Booklet 2
A5判262ページ+カラー口絵2ページ
本体1000円 
ISBN978-4-902695-16-8 C0347

ご注文

 
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タフィ・トーマス著 三田村慶春・光藤由美子訳
『タフィおじさんのおはなしコート』 
●ストーリーテリングの至宝―イギリスの桂冠語り人の再話集
Collegio Booklet 3
A5判106ページ+カラー口絵4ページ
本体1000円 
ISBN978-4-902695-17-5 C0073

ご注文

お待たせしました。
だいぶながい間「品切れ」だった小社のベストセラー『川の地図辞典 江戸・東京23区編』ですが、増刷がようやく出来ました。
初版から4年ぶりの大改定版です。
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ISBN番号や価格(本体3800円)はこれまでと同様です。
ぜひ書店でご覧下さい。
地域の図書館には、この三訂版を備えていただけるよう、リクエストをお願いします。

当該書品切れとなって4カ月、お待たせしておりますが、先般ようやく「三訂版」の校正原本ができました。

ということは、これから印刷所で訂正して、それを校正・チェックし、それから印刷・製本ですから、出来て7月末。
「もういいよ」という声も聞こえてきそうですが、そうして、少々増刷したところで、経費上マイナスとなったらどうするのか、
という声もあるのですが、銀行から借入れをして、「三訂版」はつくることにしました。

なにせ、実際「もうすぐできます」と蕎麦屋の出前のようなことを言ってきたわけですし、「並」ではない本をつくる
版元としての意地がある。

申しわけありませんが、どうかお待ちください。

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図は、訂正原本の一部。
もちろんもっと「赤」の入ったページもあるし、そのままのページのほうも多いのですが、「地図」だけでなく「辞典」の
ページも結構訂正がある。

地域の「地盤」や「古環境」を知るには、この本が最適であることは、知る人ぞ知るなのです。

地域の図書館は、「最新版」を必ず備えてくださるよう、どうか「初版があるから結構」と言うことのないように・・・

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フィールド・スタディ文庫

《宅地》や《地盤》に関心が集まる今、注目のシリーズ、フィールド・スタディ文庫が6冊になりました。『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』と『川の地図辞典 多摩東部編』の2冊の定評あるロング・ベストセラーを含むシリーズです。

→出版案内はこちら

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1 『川の地図辞典 江戸・東京/23区編』
2 『江戸・東京地形学散歩 災害史と防災の視点から』
3 『風土紀行 地域の特性と地形環境の変化を探る』
4 『地盤災害 地質学者の覚書』
5 『川の地図辞典 多摩東部編』
6 『「春の小川」はなぜ消えたか 渋谷川にみる都市河川の歴史』

震災直後から話題となっている明治初期の古地図と、現在の地図がすぐ対比でき、土地の過去が手に取るようにわかる、次の2冊はお奨め。定評ある、ロング・ベストセラーです。

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~『川の地図辞典  江戸・東京/23区編』の例~
●現代の渋谷と明治初期の渋谷を比較。
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●明治初期図に色ぬりをしてみましょう。田んぼは黄色、川筋や用水
を青、水車をピンク、主要街道をオレンジ、雑木林を緑で着色してみ
ると、都市化以前の渋谷がうかびあがります(本書そのものはモノク
ロ印刷です)。
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●川の辞典項目も充実。
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ブックレット

NPO「共同保存図書館・多摩」から、「タマ・デポ・ブックレット」の3冊目として、私の講演をもとにした『地図・場所・記憶 ―地域資料としての地図をめぐって』が出版されました(A5判、54ページ)。

地図(地形図)作成の現状と、古地図(複製)のありかた、多摩地域の地図資料について、具体的な例をあげながら述べたものです。
今日の古地図出版あるいは地図資料をめぐる主要な問題点がお判りいただけるかと思います。
また、具体的な画像として、国分寺駅南側を中心とした地形図にみる町の変遷や、立川駅北口の昭和24年の商店地図などの地域資料を収録しています。
巻末には、昭和30年代の1:10000と1:3000の地形図の一覧を掲載(いずれも多摩地域)。
ご希望の方にはお頒わけしますので、メールでご連絡ください(本体600円)。
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井上ひさしさん/新刊

1992(平成4)年11月30日、新宿・紀伊國屋ホールで「国際シンポジウム・地図の世界」を主宰したことを思い出しました。
地図資料(古地図)を素材に日米英の専門家をお招きしたのでしたが、その際冒頭のスピーチをお願いしたのが井上さんでした。
鎌倉のお宅に張り付いて、朝方ひっぱってでもこなければ実現は難しいと思われたほどの超多忙な方でしたが、なんとか間に合いました。
お話は例によって軽妙で、難しい話の多いなかで、井上さんのお話は一般の聴衆の方々を引きつける役割を果たしていただけました。
彼の座右の銘というか揮毫の常句が、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに」であることはよく知られていますが、その通りのお話でした。

その後も時々お付き合いはつづいていたのですが、私が自分の会社をおこした時は、1セット36万円也の『帝都地形図』や5万円ほどの『多摩地形図』をすぐさま購入。
現在まで続いている地図資料を満載の『季刊Collegio』もずっと定期購読していただいていました。

そうして何よりも励まされ、また意を得た思いをしたのは、「芳賀さんがやっていることは《有益です》」と言ってくださったことです。
まだまだ力になっていただけるはずの方を亡くしました。
4月9日、肺癌のため75歳で逝去。
惜しんで余りあります。合掌。

さて、その「有益」な本の新刊です。
奥付けは、この10日にしていますが、大好評の『川の地図辞典』の2冊目、〈多摩東部編〉を出しました。
新宿のジュンク堂書店では、さっそく立てて陳列(これを専門用語でメンチン(面陳)といいますが〉してくださっています。感謝、感謝。

新宿ジュンク堂書店8階地図コーナーの一角で
新宿ジュンク堂書店8階地図コーナーの一角で

写真はシャメです。ちゃんとしたものにとりかえをと思ったのですが「店内での撮影は固くお断りします」の貼紙に気付いて、断念。
いずれにしてもありがたいことです。
どうかまた完売して、「改定版」が出せますように。
『川の地図辞典』〈江戸・東京/23区編〉のほうは3刷目、「補訂版」が発売中です。

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