寛永江戸全図KAN-EI EDO ZENZU, Total Plan of Edo, ca.1643 
之潮編集部/編 金行信輔/解説
四六全判変型(天地890×左右760mm)2葉
高精細カラー印刷
折目なし・ロール筒入・解説冊子付
本体価格18,000円+税・送料(首都圏750円、首都圏外850円)
ISBN978-4-902695-06-9
C3521

「最古級江戸の実測図」
新たに出現した、現存最古の江戸図の全体像を、高精細カラー印刷で緊急出版

寛永江戸全図見本1 寛永江戸全図見本2
地図見本1(JPEG/1.8MB) 地図見本2(JPEG/1.35MB)

「寛永江戸全図」刊行にあたって

2006年9月末、全国主要地方紙に「最古級江戸の実測図大分で発見」(9月30日『東京新聞』の見出)といったタイトルで共同通信配信記事が掲載された。東京-江戸の原地形を、さまざまな記録から可能な限り遡ることにつとめていた小社として、間をおかず図の調査をされ今回の解説をお願いした金行信輔氏に接触し、原図の所在地である大分は臼杵市にも何度か足を運んだのである。
機会を得て実見することのできた図は、これまで江戸初期の手描き秀図をいくつか見てきた目にも、予想をはるかに超えた内容をもつものであった。しかしながら原図はとりわけ料紙の痛みが激しく、そのままでは扱いが難しい状態でもあった。
本資料が「江戸」および「江戸図」研究においてもつ重要性に鑑み、この度所蔵者の理解と許しを得て、ひとまずその概要把握し調査研究に利用しうる形で刊行することが可能となった。
本資料によって、初期江戸研究そして東京の原地形調査にあらたなアクセス路が拓かれるとすれば、これに優る幸いはない。

2007年12月 株式会社 之 潮

本資料の概要

  1. 近年その存在が明らかになった、現存最古の江戸の全体図。記載事項は、寛永19(1642)年11月から、同20年9月の時期と推定(別冊『寛永江戸全図 解説』参照)。
  2. 旧来最古とされてきた「正保江戸図」と比較し、格段に詳密、遺漏なき描図、記載内容。
  3. 寛永19年幕府目付に下命された、江戸の「明屋敷」「地子屋敷」「下屋敷」調査に対応した凡例と付箋をもつ。
  4. 北は浅草寺・日暮里・王子・板橋、西は落合・中野・幡ヶ谷・渋谷、南は白金・品川までを網羅。
  5. 原本は臼杵市立臼杵図書館蔵旧稲葉家資料、310×265センチメートルの巨大図(1鋪)。
  6. 公刊にあたっては、高精細カラー印刷した、89×76センチメートルの全体図と、同様の大きさの主要部分図の2シートとし、可能なかぎりの可読性を追求。
  7. 原図を調査し、その資料価値を見極め、正保図との比較を行った研究者(金行信輔氏:広島大学大学院工学研究科助教)の解説を付す。

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