Archive for 7月, 2021

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武蔵野地図学序説 その3

角川文化振興財団の季刊誌『武蔵野樹林』No.7(2021.7.5)掲載の拙稿連載5ページのうち、2ページを掲げる。
いつも刊行後に気付く誤植が一箇所。
誰の目をもスルーしていた。

もっとも原稿段階でこうなっていたのだろうから、責任は著者の私にしかないのだが。

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雑誌の特集は、夏休みの子ども向け所沢市舞台映画「妖怪大戦争 ガーディアンズ」である。
しかしながらもっとも怖くて怪しい存在は、いま生身で「脳」を働かせ、うごめいている人間とその手下の「システム」にほかならない。

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自転車道

都内最長の直線道路について2020年4月13日の本欄で触れたが、今回はその一部について。

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このGoogleMapは今日の「サイクリング」のルートを表したものだが、このうち西武新宿線花小金井駅南東から、境浄水場手前、都道253号多摩自転車道スタート地点までの約2.7キロメートルが、都内最長直線道路(都道253号、別名多摩湖自転車道、21.9キロメートル)の一部である。そこから先は近衛文麿が命名したという「井ノ頭通り」となる。
図の最北端の鋭角から東南に下り、「武蔵野大」の武の文字下あたりまでの直線が自転車道で、石神井川とクロスする谷地部には例の「馬の背」の土手がほぼ水平に走る。土手上は舗装なし、自転車はその脇付舗装道をVの字状にダウン・アップして行く。

下の写真はその「馬の背」道。覆い被さるのはエノキの葉枝で、私はこの喬木を「100年エノキ」と言っている。拡大すると右下に石神井川の谷底を横断する自転車用舗装道路がはっきり見える。

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地下に自然流下式の水道本管が埋設されているため、重量のある自動車やバイクは走行禁止でつまりは自転車道となった。境浄水場への通水は1924年(T13)だからもうすぐ敷設100年となる。
動力車侵入阻止の柵と走ったり歩いたりしている人が結構多いのが小うるさいが、それがなければ昨今はカラフルなロードバイクやクロスバイクの連中が我物顔に走行する「競輪道路」となっていたろう。

国分寺駅から吉祥寺駅までの変則路往復26.6キロメートルの一部には玉川上水や野川の左岸に沿うルートも含まれ、これらがもたらす運動と気分転換の効果はすくなくない。もちろんわが車は電動ではなく、外装7段変速も前かご後ろ荷台付26インチのママチャリである。
GoogleMapの「58分」はどのように計算されているのかわからないが、私の脚で片道65分ほど。新小金井街道の貫井トンネルは国分寺崖線越えの急傾斜で上りは押し歩きせざるを得ない。谷地の凹部を横断するダウン・アップは上記「馬の背」のほかに、小金井ゴルフ場(GoogleMap「江戸東京たてもの園」の「園」のところ)の石神井川谷頭部、そして仙川谷頭も通過するから都合3ヵ所。ステンレスボトル(水道水にローズマリーの小枝をぶち込んである)の水分補給のため木陰のベンチも利用するし、信号もある。走りっぱなしというわけにはいかない。
わざわざ「へ」の字に遠回りせず、中央線のすぐ北に沿う「一」の字ルートをとればアップダウンもなく片道40分以下で済むが、それは冬場向き。
この時期は緑陰と樹木の香りを味わうために、「へ」の字走行するのである。

吉祥寺での新旧書店や喫茶をめぐる時間も併せれば、自転車行のできるここしばらくが人生贅沢の極みなのかも知れない。

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追悼中山ラビ

改訂版(8月5日)をご覧ください。