対話で学ぶ 江戸東京・横浜の地形
対話で学ぶ 江戸東京・横浜の地形
松田磐余/著
A5判 カラー口絵8ページ+本文256ページ
本体価格1800円+税(送料150円)
ISBN978-4-902695-21-2
“ブラタモリ”や『アースダイバー』から近刊本まで、
《素人地形談義》の誤りを具体的に指摘。
自然地理学・地形学の営みを平易に語る、待望の書!
目次
- まえがき
- 第1章 都心部の地形 —日本橋台地・江戸前島・日比谷入江
- 1 銀座の尾根・新橋の谷
- 2 日比谷入江
- 3 中世以降の変化
- 第2章 山の手台地を開析する谷の地形と地盤
- 1 NHKの番組「ブラタモリ」の間違い
- 2 下末吉海進と縄文海進の混同
- 3 山の手台地を開析する河川
- 4 どこまで海(入り江)だったか —目黒川
- 5 どこまで海(入り江)だったか —渋谷川・古川
- 6 どこまで海(入り江)だったか —神田川
- 7 どこまで海(入り江)だったか —藍染川(石神井川)
- 第3章 横浜市中心部の地形
- 1 横浜市中心部の地形発達史
- 2 埋没谷底と埋没波食谷
- 3 台地と低地が存在する理由
- 第4章 横浜市金沢低地の地形
- 1 名勝「金沢八景」の誕生
- 2 金沢低地の沖積層
- 3 金沢低地の地形発達史
最終氷期から金沢砂州の形成まで/人工改変 - 第5章 山の手台地東北部(赤羽付近)の地形
- 1 成因の異なる地形
- 2 現地に行ってみる
- 第6章 多摩川低地の形成
- 1 多摩川低地の地形と堆積物
- 第7章 東京23区と周辺の地形発達史
- 1 台地と低地
- 2 山の手台地と下町低地の形成
- 3 東京低地の地盤
- 4 東京低地の形成
- 5 最終間氷期以降の海面高度の変化と地形発達史
- 第8章 東京・横浜の地形を理解するための基礎
- 1 関東地方の地形
- 2 沖積低地の地形
- 3 氷河性海面変動と地形
- 4 氷河性海面変動による地形の変化
- あとがき
- おもな参考文献
- 索引
伏在する尾根と谷/海面変動/台地と波食台
日比谷公園の珪藻化石/最近1万年の海面変動
鍛冶橋の骨/都立産業会館の骨/地下鉄丸の内線の工事現場
運輸省ビル/二重橋際/坂下門/東京駅八重洲北口遺跡
丸の内線東京駅付近の地質断面図/3つの内容を関連付けてみる/まとめ
徳川家康入府後/江戸前島と周辺の地形/『水の都市 江戸・東京』
侵食と堆積—藍染川と石神井川
新聞と学会誌/『アースダイバー』の誤り
3区分される河川縦断形
東山貝塚/目黒川低地の傾斜/地質断面図による考察
谷底低地と豊沢貝塚/地質断面図による考察
神田川沿いの地形と地質断面図
埋積されて出来た藍染川低地
河岸段丘を欠く横浜市中心部/最終間氷期最盛期(下末吉海進最盛期)
最終氷期極相期/後氷期(縄文海進)/縄文海進以降
沖積層基底
隆起と関東ローム層の堆積
平潟湾と金沢砂州/夏島貝塚と野島貝塚
海岸沿いの地質断面図/古宮川沿いの地質断面図/沖積層基底
成増台と本郷台/多摩川の名残川である石神井川/赤羽台地の谷/地下に埋もれて
いる地形/ボーリング柱状図に現れている地史
地形図をたどりながら
多摩川低地と周辺の地形/多摩川低地の堆積物 2 多摩川低地の地形発達史
沖積層発達史/沖積層基底/多摩川と鶴見川の関係
地形発達史の重要性/関東平野における東京23区の位置/東京23区の地形の概要
下末吉海進時の海岸線/S面の対比について/亜氷期・亜間氷期
/離水時期/火山灰編年学
地質断面図に現れている氷河性海面変動/ブロック図による説明 /沖積層の分布
東京低地の陸化過程
山の手台地の地形発達史/地質断面図による説明
新しい低地、古い山地/下末吉面と地殻変動
土石流と低地の形成/自然堤防、後背湿地、三日月湖
氷河性海面変動とは/気候変動の歴史/最終間氷期から現在までの歴史
侵食基準面の変化と段丘化/気候変動と地形形成モデル/海食崖、波食台、
砂州、磯、浜/地殻変動の影響
松田磐余/著
A5判 カラー口絵8ページ 本文256ページ
本体価格18000円+税・送料(150円)
ISBN978-4-902695-21-2
著者紹介
松田磐余(まつだ・いわれ)
1939年、東京都品川生まれ。東京都立大学大学院修了、同大学理学部教授、関東学院大学教授を経て、現在関東学院大学名誉教授。理学博士。著書に『江戸・東京地形学散歩』(之潮)ほかがある。
在庫僅少