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宗匠・主宰なし、当番制、投・選句出入り自由、新宿ゴールデン街「ナベサン」における10年の営為をとどむ、類稀なる句会と作句のすべて。オールカラー、512ページ。
2010ー2020ナベサン句会の記録刊行会篇
ISBN978-4-902695-35-9 C1092
A5判 512ページ 本体7800円+税
限定20部
(本書は一般の書店やamazonなどでは扱っておりません。メールにて直接ご注文ください)
目 次
例 言・・・・・・・・・・・vi
句会報
1期 2010年・・・・・・・・1
2期 2011年・・・・・・・・45
3期 2012年・・・・・・・・97
4期 2013年・・・・・・・・145
5期 2014年・・・・・・・・193
6期 2015年・・・・・・・・241
7期 2016年・・・・・・・・289
8期 2017年・・・・・・・・337
9期 2018年・・・・・・・・385
10期2019年・・・・・・・・433
11期2020年・・・・・・・・481
年顧
2011年夏・・・・・・・・・・498
2013年秋・・・・・・・・・・499
2014年秋・・・・・・・・・・503
2015年秋・・・・・・・・・・505
2016年秋・・・・・・・・・・506
2017年秋・・・・・・・・・・508
2018年秋・・・・・・・・・・509
2019年秋・・・・・・・・・・511
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『身軆地圖』(深夜叢書社刊)で瞠目の短詩型の‟奇才”が20年の歳月を経て再び問う、人間と詩歌の極北!
芳賀ひらく 短詩計畫第二『天軆地圖』
ISBN978-4-902695-34-2 C1092
A5判 270ページ 本体2800円+税
限定150部
目次
Ⅰ 2002-2010………1
昇天雨下/木の國青/提灯亭凌霄花賛江/プラチナム/雌岩魚/火磐/逆旅/弦月/目ノ宇宙/夢淺キ/市隅/秋塔/冬野/月長石/月下氷/海墓/露頭/吶喊/川内/十六夜/臨月/朔冬/朧月/桃谷/夢ノ丘/九段/野川/霜葉/姿見橋/水葬/泥/別墅/秘蹟/紅鳥/舌妙/天狼/煮凝/桂谷/紀伊國坂/重陽/秋日/吊ルス/父葬/乳頭/七夕/猫城
Ⅱ 2011-2016………89
真夜中の崖/護謨/水晶/轆轤/卵/二題/福島県双葉郡川内村/仙台市若林区/導管/箒/秋芳梨/影/断崖/はなびら/晩夏/祖師谷/腰崖/青嵐/黴/顔/瓦/足腕/涸谷/二十重/蟬/宿借/窓/匂/雨水/微熱/紙の地図/盆/谷道/水差し/霧の中/崖の水/浅春/踵/イイギリ
Ⅲ 2016-2020………169
糸瓜/奥多摩梅雨/尺取/遠花火/軽子坂/眉/稲付/枕草子/下末吉/冴ゆる/東京廃墟/背割/鰯群/河津/螺旋/さいかち窪/鎌倉/やうばけ/桜桃忌/泉岳寺/奥州/息/蛇行/水鏡/万愚節/春暈/仙台舟丁/後/小網代/拭/零/秋声/叩/しづ子の忌/水鳥/伊豆沼/縄/玉/マスク
拾 遺……………247
後拾遺……………257
あとがき…………269
あとがき
前作の『短詩計畫 身體地圖』(深夜叢書社)は2000年の8月刊で、この第二集まで20年の間隔がある。こうしてまた1冊にしてみると、質量ともに前集を超えるものではないことがよくわかる。「身體地圖」の帯に齋藤愼爾氏から「奇才」という評語を頂戴したのはビギナーズサービスの類であったろう。
『秋櫻』(コスモ石油発行)誌に投句させていただいたのは2002年7月の第128号が最初で、その終刊は2013年9月の第262号であった。毎号ではないものの、そこで齋藤氏のほか柿本多映、宗田安正、みつはしちかこ、吉本和子、高澤晶子、渡部伸一郎、廣澤一枝、新海あぐりらの方々とご一緒できたのは過分な幸いであった。この第二詩集の半分弱は『秋櫻』掲載作をもとにしている。
一方、中村裕氏が新宿ゴールデン街「ナベサン」で始めた「鍋句会」は2010年2月にスタートし1年ほどつづいた。それをうけるかたちで翌年から「ナベサン句会」がはじまりそれはいまなお継続している。当集のこれまた半分弱はそこへの出句がベースとなっている。ナベサン句会は主宰をおかない当番制とし、入替りはあるもののおもなメンバーは渡辺ナオ、秋山豊、秋山信子、北川美美、岡山晴彦、三瀬敬治そして私の7人で、愉しくかつシリアスなお稽古場である(別途『123箇月 2010-2020ナベサン句会の記録』刊)。
この集は概ね時系列によって3部に排列し、2拾遺を加えて5パーツとした。漢字や仮名表記も統一していない。基本的に旧仮名遣いであるが、「イイギリ」は種名のため「イヒギリ」とはせず、逆に秩父小鹿野の「ようばけ」は入日を正面にする「陽崖」と解して「やうばけ」とした。
年少期に親しんだのは山村暮鳥や萩原朔太郎などの近代詩である。収録作の一部にそのイミテーションを見るのは容易であろう。短詩型はここ20年ほどの無手勝流であるが、菲才を句作の場に召喚した齋藤氏および諸先達、句友の方々のご厚意にあらためて御礼申し上げる。
2020年水無月 著者