Archive for 6月, 2020

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宗匠・主宰なし、当番制、投・選句出入り自由、新宿ゴールデン街「ナベサン」における10年の営為をとどむ、類稀なる句会と作句のすべて。オールカラー、512ページ。

2010ー2020ナベサン句会の記録刊行会篇
ISBN978-4-902695-35-9  C1092
A5判 512ページ 本体7800円+税
限定20部
(本書は一般の書店やamazonなどでは扱っておりません。メールにて直接ご注文ください)

目 次
例 言・・・・・・・・・・・vi
句会報
1期 2010年・・・・・・・・1
2期 2011年・・・・・・・・45
3期 2012年・・・・・・・・97
4期 2013年・・・・・・・・145
5期 2014年・・・・・・・・193
6期 2015年・・・・・・・・241
7期 2016年・・・・・・・・289
8期 2017年・・・・・・・・337
9期 2018年・・・・・・・・385
10期2019年・・・・・・・・433
11期2020年・・・・・・・・481
年顧
2011年夏・・・・・・・・・・498
2013年秋・・・・・・・・・・499
2014年秋・・・・・・・・・・503
2015年秋・・・・・・・・・・505
2016年秋・・・・・・・・・・506
2017年秋・・・・・・・・・・508
2018年秋・・・・・・・・・・509
2019年秋・・・・・・・・・・511

collegio

新刊案内 『天軆地圖』

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『身軆地圖』(深夜叢書社刊)で瞠目の短詩型の‟奇才”が20年の歳月を経て再び問う、人間と詩歌の極北!

芳賀ひらく 短詩計畫第二『天軆地圖』 
ISBN978-4-902695-34-2 C1092
A5判 270ページ 本体2800円+税
限定150部

目次
Ⅰ 2002-2010………1
昇天雨下/木の國青/提灯亭凌霄花賛江/プラチナム/雌岩魚/火磐/逆旅/弦月/目ノ宇宙/夢淺キ/市隅/秋塔/冬野/月長石/月下氷/海墓/露頭/吶喊/川内/十六夜/臨月/朔冬/朧月/桃谷/夢ノ丘/九段/野川/霜葉/姿見橋/水葬/泥/別墅/秘蹟/紅鳥/舌妙/天狼/煮凝/桂谷/紀伊國坂/重陽/秋日/吊ルス/父葬/乳頭/七夕/猫城
Ⅱ 2011-2016………89
真夜中の崖/護謨/水晶/轆轤/卵/二題/福島県双葉郡川内村/仙台市若林区/導管/箒/秋芳梨/影/断崖/はなびら/晩夏/祖師谷/腰崖/青嵐/黴/顔/瓦/足腕/涸谷/二十重/蟬/宿借/窓/匂/雨水/微熱/紙の地図/盆/谷道/水差し/霧の中/崖の水/浅春/踵/イイギリ
Ⅲ 2016-2020………169
糸瓜/奥多摩梅雨/尺取/遠花火/軽子坂/眉/稲付/枕草子/下末吉/冴ゆる/東京廃墟/背割/鰯群/河津/螺旋/さいかち窪/鎌倉/やうばけ/桜桃忌/泉岳寺/奥州/息/蛇行/水鏡/万愚節/春暈/仙台舟丁/後/小網代/拭/零/秋声/叩/しづ子の忌/水鳥/伊豆沼/縄/玉/マスク
拾 遺……………247
後拾遺……………257
あとがき…………269

あとがき
前作の『短詩計畫 身體地圖』(深夜叢書社)は2000年の8月刊で、この第二集まで20年の間隔がある。こうしてまた1冊にしてみると、質量ともに前集を超えるものではないことがよくわかる。「身體地圖」の帯に齋藤愼爾氏から「奇才」という評語を頂戴したのはビギナーズサービスの類であったろう。 
『秋櫻』(コスモ石油発行)誌に投句させていただいたのは2002年7月の第128号が最初で、その終刊は2013年9月の第262号であった。毎号ではないものの、そこで齋藤氏のほか柿本多映、宗田安正、みつはしちかこ、吉本和子、高澤晶子、渡部伸一郎、廣澤一枝、新海あぐりらの方々とご一緒できたのは過分な幸いであった。この第二詩集の半分弱は『秋櫻』掲載作をもとにしている。
一方、中村裕氏が新宿ゴールデン街「ナベサン」で始めた「鍋句会」は2010年2月にスタートし1年ほどつづいた。それをうけるかたちで翌年から「ナベサン句会」がはじまりそれはいまなお継続している。当集のこれまた半分弱はそこへの出句がベースとなっている。ナベサン句会は主宰をおかない当番制とし、入替りはあるもののおもなメンバーは渡辺ナオ、秋山豊、秋山信子、北川美美、岡山晴彦、三瀬敬治そして私の7人で、愉しくかつシリアスなお稽古場である(別途『123箇月 2010-2020ナベサン句会の記録』刊)。
この集は概ね時系列によって3部に排列し、2拾遺を加えて5パーツとした。漢字や仮名表記も統一していない。基本的に旧仮名遣いであるが、「イイギリ」は種名のため「イヒギリ」とはせず、逆に秩父小鹿野の「ようばけ」は入日を正面にする「陽崖」と解して「やうばけ」とした。
年少期に親しんだのは山村暮鳥や萩原朔太郎などの近代詩である。収録作の一部にそのイミテーションを見るのは容易であろう。短詩型はここ20年ほどの無手勝流であるが、菲才を句作の場に召喚した齋藤氏および諸先達、句友の方々のご厚意にあらためて御礼申し上げる。
2020年水無月 著者