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谷川俊太郎をして「抒情に故意に背を向けた、卓抜なアイディア」「ショート、ショートと呼んでいいエンターテインメント」と言わしめた(2017年2月7日、佐山則夫詩集3『國安』の批評)仙台詩魂の異才・第5弾!

そもそもの始まりは/共通の友人から鉢植えの風の成る木を
送られたことだった/早速庭に植え変えたが無風のある晩/
根こそぎ盗まれた/すると今度は/飛脚便で肉の成る木を
送ってきた/短い手紙が同封されていた・・・(「肉の成る木」から)

ISBN978-4-902695-37-3  C1092
B5変型上製 183ページ
本体1800円+税 限定150部

目次
尿散らすなちょい洩れ編
聖アブラナ侯/今宵は満月 満月じゃからして/サンダル先生夏期特別集中講座/
パパが流れてゆく/前進さもなくば前進/肉の成る木/墨 使/救世主様/葱/
で 薬は服用んだのか?/おじい/有蓋貨車における牛糞と馬糞の会話
尿掻き分け丁丁発止編
さてもさてもわが戀人
後書き

さてさて、本書を捧げます三氏との共通の出会いは、1969年の「仙台市西公園アートフェスティバル」でした。/そこで、じぶんなりの思い出を語ってみます。/先鋒、豊島重之さん(モレキュラー・シアター主宰、キュレーター、精神科医。1946‐2019)。東北大学医学部卒業後、東京へ背を向けてUターン。その結果出身地八戸は、比類なき強烈な磁場として国内外から有名無名を問わず人を引き寄せることになりました。文化の中心はここぞね。その行動力に感服つかまつる。/中堅、石川舜さん(原一男監督の映画作品「全身小説家」を真似るなら、「全身絵描き」。1936-2021)。個展会場で会話中突然「絵のためなら悪魔に魂を売る」と発言。咄嗟に私は「売らねえ」と返したのですが・・・。宮城県美術館所蔵の石川舜作品「再現」は、私の「ゲルニカ」です。なお、彼が実質上の主宰者であったそのフェスティバルでは自身の生前葬の穴掘りが行われました。/白浪五人男に二人足りぬがどん尻にひけえしは、飛び入り参加の糸井貫二さん(ダダの申し子ダダカン。1920-2021)。/その神出鬼没の出会いから、少々長くなりますが、始まり始まり。(後略。「後書き」から)

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