collegio

武蔵野地図学序説 その4

この6日、角川文化振興財団の『武蔵野樹林』vol.8が発売された。
以下はそれに掲載の拙稿連載4回目5ページのうち、最初の2ページ分である。
例によって刊行後に気づいた誤植が1箇所。
執筆者の勘違いを、校正者も気が付かなかった。
図は往々にして本文ないしは文字部分より軽く扱われ易い。
図に本文と同等、あるいはそれ以上の価値や意味をみとめる編集者や校正者そして読者は、存外に少ないのである。

20211108221013_00001_edited.jpg

今回の成果については、とにもかくにも実際に読んでもらうのが一番であるが、かいつまんで言えば正保年間の「武蔵国図」の入間郡に描かれた「山」の意味を、無縁や入会地と関連付けて読み解いたことがまず第一であろう。
さらに近世までの武蔵野と近代以降すなわち国木田独歩以降の武蔵野の意味合いを明確に切り分けたこと、および「堀兼井戸」と「野火止塚」の実態に迫ったことが挙げられるだろう。

Comments RSS

Leave a Reply