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2020年10月23日発行(奥付)だが、著者分として今朝10冊が届いた。
初版は2013年7月だから、間に再版はあったものの7年が経過した。
本来は絶版として、自分のところで出すことを考えていたのだが、増補してもいいからとの版元の意向を汲んで今回の「新版」となった。
本文も大分訂正し、増補部と索引計16ページを新しく付した。
脱稿したのが6月だから刊行まで4ヶ月後のリリースだが、このご時世である。
ともあれ拙著のあらたな門出を幸いとしたい。

なお、新版に際してのあとがきは実は重要なことなので、以下に再掲しておく。

「二〇一六年の再版以降、あらたに知り得たことも少なくなく、今般版元のご厚意で増補改訂版が実現できたのはまことに幸いである。江戸図研究は『江戸図の歴史』(飯田・俵、一九八八)でひつつの完成をみたように思われているが、実は最重要の手描き図についてはようやくスタート地点に立った段階である。本文でも触れたように、江戸図にかんするこれまでの定説・通説のたぐいは見直されるべきで、そのことを付け加えて、増補改訂版のあとがきとする。(二〇二〇年六月」

あとがきで言いたかったのは、切絵図や大絵図など、民間発行の版図については研究がすすんでおおよそのことが判明しているが、その元となった幕府系の測量図や手描き図については実はほんの少しのことしかわかっておらず、まして版本もふくめて江戸初期図についての江戸期以来の通説は再考されるべきだ、ということである。
通説の疑問点などについてはあちこちで話もしてきたが、それはこの新版で展開してはいない。
また別の機会もあろうと思っている。

以下は増補部の一部である。

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